東京都現代美術館で開催中の期間限定の特別展「特撮博物館」を見てきました。

既にウェブやテレビなどで取り上げられているし、入場者も多いので内容は御存じの方も多いかと思います。

実は先月、夏休みの終わりに見てきておりました。夏休み中は混雑しているとの情報もあり覚悟して

出かけましたが、予想通り入場券売り場と入場口には行列が・・・。しかし流れは早かったので

思いのほか入館はスムーズでした。館内に入るとミニチュアの数に圧倒されます。テレビやネットで

事前に知ってはいたものの実物を見るとあらためてその物量に驚かされました。しかし、「懐かしい!」

の一言ですね。ミニチュアの質感の低さ、古ぼけた感じとか、当時のままです。小学生のころから

近所の特撮スタジオに入り浸っていた人間にとっては、あの当時の光景や感触が、リアルに甦ってきます。

最近のミニチュアに比較すると(最近、ミニチュアは少なくなりましたが)いい加減な作りで、粗っぽい個所も

多く、当時のフィルムやテレビの解像度では写らないとの割り切りがあったと思います。もちろん、その範囲でも

最善は尽くしていたとは思いますが、当時の技術やコスト、スケジュールでは限界があったでしょう。

それに加えてミニチュアのメカデザイン、古き良き時代のテイストもありますが、センスの悪い物も多く、

当時の日本の雰囲気が伝わってきますね。図面やデザインスケッチも展示されていましたが、それらも

古色蒼然としていて、こんな粗っぽい絵を元に作っていたのかとあらためて認識しました。

よく日本のミニチュア特撮は世界一と称されますが、戦争映画の一部や着ぐるみの怪獣映画特撮に関してであって

SF映画に関してはその評価は首をかしげざるを得ません。当時、欧米ではテレビで「サンダーバード」「海底科学作戦」

「謎の円盤UFO」映画でも「2001年宇宙の旅」を作り上げていました。これらのミニチュアデザイン、特撮の素晴らしさに

比較すると日本の技術は雲泥の差なのです。それも分かっていながら近所の撮影所に通う、いやなガキだったと

今になって思いますが(笑)それらも含めて懐かしいなあ、と思いました。特撮博物館には「マイティジャック」の

MJ号の復刻モデルも展示されていますが、これも懐かしい。このマイティジャックの特撮を撮影していた栄スタジオに

頻繁に通っていた私は、このMJ号を良く見かけたものでした。大中小のミニチュアモデルがあり、また艦首だけ、

艦橋だけの大型セットもありました。すべて板金で作られており、工作精度はともかく、その金属製のボディに

魅かれました。また海底基地のパースモデルもありました。これは博物館に図面があり驚きました。

当時、あまりにも通い詰めたので撮影所にいらした有川貞昌特技監督に目をかけていただき、お話もさせていただける

ようになりました。撮影方法の話やミニチュアの制作方法の話など。挙句にはミニチュア製作部門の方を紹介され

ミニチュアモデル製法をご教示いただきました。詳しい話はまた後ほど。(笑)

ところで客層は夏休みだったせいかオタクや特撮マニア風の人は少なくて、意外に普通のカップルや家族連れが

多かったです。原宿や六本木を歩いていそうな若いオシャレな女性がデジカメでミニチュアを撮影していて、

そのギャップがおかしかったです。(笑)

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