Archive for 9月, 2008


仙川・安藤ストリート

近年、再開発が進み、かなり魅力的になってきた仙川の街。
1999年10月クイーンズ伊勢丹、2000年12月スターバックス、ユニクロがオープンして
隣駅の千歳烏山を利用する住民にとって(私にとっても)注目の街になりつつありました。
2001年には仙川駅は京王線の快速が停車する駅になり乗降客数が増えていきます。
そして2004年には、あの世界的建築家の安藤忠雄氏が設計したマンション
「シティハウス仙川」がオープンし、一気にお洒落な街へと変貌していきました。
京王線の車内ポスターで「シティハウス仙川」を知った時には感銘したものです。
あの安藤氏がマンションを設計するのか、しかも隣町に・・・と。
 
だが、それにとどまらなかったのです。昨年、なんと安藤氏の設計した「せんがわ劇場」
「調布市仙川ふれあいの家および調布市立仙川保育園」がその向かいに建ち、
安藤ストリートと呼ばれるコンクリートとガラスのモダンな街並みが完成したのです。
 
注目の街どころか羨望の街になってしまいました。(笑)買物にはたまに訪れる仙川駅周辺の
商店街ですが、この安藤ストリートはいつも車で通過するだけでした。昨日、ふと思い立ち
「シティハウス仙川」の前に車を停めてみました。すると、あるポスターが眼に入りました。
それは「街が生まれる─仙川」展のポスターでプロジェクトの全貌やプロセスを紹介する
展覧会を宣伝するものでした。それは「せんがわ劇場」の隣にある東京アートミュージアムで
開催されていてなんと9月28日までの会期でした。この街づくりに興味を持っていた私は
あわてて入館して展覧会を見ることができました。
 
 
小さな美術館ですが、模型や、仙川の歴史的写真、建築プロセスなどが展示されており
そこで、このプロジェクトの裏側に意外な人物の存在を知る事になるのです。
その人物とは伊藤容子さんという女性でこの土地の地主でした。
1989年に伊藤さんはこの土地を相続されたそうです。巨額の相続税が発生しましたが
翌年の1990年にこの土地に都市計画道路の事業決定がなされ、伊藤家の敷地を縦断
する事になってしまいました。残地は三角形や台形に寸断された細長い土地になって
しまうのですが、彼女は「残地の両側に統一された良好な環境を創りたい」という夢を持ちました。
そして4年後に安藤忠雄氏に設計の発注を行ったのです。依頼は、「計画道路により分断
される敷地で集合住宅を中心とする複合施設の計画」。安藤氏は公道を挟んで連続する
敷地の面白さに惹かれ即座に依頼を引き受けました。それからプロジェクトは何度か中断、
挫折しそうになりながらも、伊藤さんの熱意と行動力で続行され複数のデベロッパーと
調布市を巻き込み当初の計画を上回る規模で完成されました。さらに計画中の「仙川3丁目
計画」(マンション)も含めて、安藤建築は全部で7棟になるそうです。
 
 
東京アートミュージアムの向かいに「仙川アヴェニュー・南パティオ、北プラザ」がありますが
こちらは1988年の完成です。実はここも伊藤家の不動産なのだそうですが、設計は安藤氏では
ありません。しかしコンクリート打ちっぱなしでシンプルな造形。建築時期も設計者も異なりますが
上手く調和していると思います。これにも伊藤容子さんの先見の明が見て取れますね。
何より環境デザインや建築デザインに造詣が深い方なのだと改めて思いました。
 
仙川の街は素晴らしい街になってきたと思います。私は普段、千歳烏山駅の利用者で
成城学園前駅もたまに利用しますが、仙川に都市計画と環境整備で完全に後塵を拝して
しまいました。このままだと商店街の優位性も崩れると思います。
昨日、幕張メッセで開催されている「第46回アミューズメントマシンショー」へ行ってきました。
ご存知の方も多いでしょうが、これはアミューズメントスポット(ゲームセンターやテーマパーク)
で稼動する、業務用ビデオゲーム機や体感ゲーム機、プライズマシン(UFOキャッチャーの
様な物)などアミューズメントマシンの見本市です。9月18日、19日は招待日、一般公開は
20日(土曜日)で私は招待日に行く事ができました。
招待日なので入場者は業界関係者やマスコミ、メディア、だけだと思いますが、子供も
ちらほらといました。多分、店員や社員がお子さんを連れてきているのでしょう。
でも、あきらかにゲームおたくみたいな人もいました。ゲームおたくから社員になった人も
多いでしょうから間違いではないと思いますが。(笑)
今年は台風の影響か、不況の影響か、例年より入場者数が少ないようです。
業界は市場規模が縮小中でゲームセンターなども閉店、リストラが多いそうですから
視察に来るゲームセンターも店長クラスしか寄こさないようになったのでは、との噂も聞きました。
ゲーム機はハイテクや高精度のメカを導入し、ゲーム映像も動きも画像もリアルで高精細な
ハイビジョンを使用するためゲーム製作費も高騰しているので、販売価格が莫大になって
いるようです。経営不振のゲームセンターにとってはつらい投資になるでしょうね。
ブース内は撮影禁止の所も多かったので、無難な被写体で我慢してください。(笑)
 

黒森庵

永福町の住宅街に佇む異色の蕎麦屋「黒森庵」。その名を初めて目にした時、ドイツの
有名なシュヴァルツヴァルト=黒い森にちなんでいるのかと思いました。しかしネットの記事
を読みすすむと、ここのご主人がかなりの自転車マニアだと判明。その瞬間、私の頭の中
で火花がスパークしました。(笑)
「クロモリかっ!!!」 なんと洒落たネーミングでしょう。自転車マニアなら聞いて気分が
高揚してしまうほど高貴な名称です。最近は新素材のチタンやカーボンファイバーなどに
押され、昔ほどステイタスではなくなりましたが、いまだに採用している高級自転車も多い
高級素材クロームモリブデンの略称です。その名を使うとは、ここのご主人、洒落者です。
いえ、実は何とも異色の経歴をお持ちの方なのです。

ご主人の加藤氏はある個性派の名優の息子さんとして生まれました。
そして、以前から蕎麦業界に留まらず、工業デザイン業界でもその名を轟かせた異才です。
イタリアカーデザイン界の巨星ジョルジェット・ジウジアーロ率いるカロッツェリア(デザイン工房)
「イタル・デザイン」社でカーデザイナーとして活躍、帰国後、ソニーでグッドデザイン賞に
輝くテレビモニター、「プロフィール・プロ」をデザインし、その後、脱サラ。そして蕎麦打ちの

修行を積まれ出張蕎麦職人として腕を磨きつつ、片や手作り高級アンプの製作販売や
紙スピーカーの製作をされていました。そして、ついに2年前、この「黒森庵」を杉並区
和泉3丁目のご自宅で開業されたのです。最寄駅は井の頭線、永福町駅です。

ご自宅で開業されたので、当然、店は住宅街の中にあります。しかし住宅街の中といっても
迷うほどの道ではなく、意外に簡単に見つかりました。行列も出来ているのでそれが目印に
なっていました。(笑)

 

車を近所のコインパーキングへ停め、行列に並びます。サイクリストの間でも話題らしく
高級なロードスポーツで訪れる客も多いようで、自転車用のスタンドが玄関脇に設置
されていました。1時間ほど並び、ようやく店に入ることができました。

店内はモダンなカフェのよう。ジャズが流れていて蕎麦屋とはまったく雰囲気が異なります。

 


蕎麦は話題になっている「イタリアの赤もり」をお願いしました。
トマトソースをベースに南部赤鶏挽肉やパンチェッタが入った真っ赤なもり汁です。
しかし普通のそばつゆも付いてきますので普通のもり蕎麦として食べることも可能です。
蕎麦は石臼でひいた自家製粉の十割生粉打ちです。つんと香り高く細打ちの蕎麦。
やや硬めですが喉越しの良い蕎麦でした。ややあっさりした味なのでトマトソースでも
合っている気がします。でも賛否両論になるでしょうか。私は意外に美味しいと思いました。
でも、ちょっと量が少ないですね。竹やぶほどではないですが。(笑)
食後に煮豆が出ましたが、これが柔らかくて甘く、美味しかったです。
 
 


帰り際にご主人と短時間ですがお話させていただきました。同じ業種にいらっしゃった方
ですし、氏のデザインしたテレビを昔、所有していたので親近感があったのです。
初対面でしたが気さくな方で私の質問にも気軽に応えていただきました。しかし、お話して
いる間になんと意外な事実が判明。加藤さんは出張職人時代に我が社の社員食堂に
蕎麦を出した事があったそうです。あるイベントの際に1日だけだったそうですが・・・。
驚いてしまいました。
 
下の画像は昔、私が持っていた加藤さんデザインのモニターテレビの取扱説明書。
本体は廃棄しましたが、これだけは残っていました。(笑)
 

BOBOS

軽井沢と言えば伝統と風格、美しくて快適な自然環境が整う高級別荘地、
そして旧軽井沢銀座通りが絶対的な存在であり、この街並みは永遠に
続くのでは、と思いこんでいましたが、近年、変容を遂げつつあります。
 
1995年に開業したアウトレットモール「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」に
ここ数年、集客で圧倒され、旧軽銀座通りの買い物客が減少しているようなのです。
実際に夏休みに歩いてみると、昔ほど歩行者が多くなく、人を避けながら歩く必要も
ありません。また新規出店や閉店も至る所で目に付くようになってきました。
旧軽銀座側も客を奪回する為に徐々に変化を続けているようです。2000年7月に
オープンした「チャーチストリート軽井沢」を始め、近藤長屋が立ち退き、結婚式場の
「クリークガーデン」がオープン、老舗の「軽井沢ベルコモンズ」も数年前に閉店して
跡地に「Sash!軽井沢」が誕生しました。しかし、お恥ずかしい事にSash!に
気が付いたのは今年になってからでした。表にカフェレストラン「BOBOS」の看板が
立っていたからなのです。食い意地が張ってますね。(笑)
 
ここはクイーンアリスの石鍋シェフがプロデュースするレストランチェーンの軽井沢店
で「BOBOS」は「Sash!軽井沢」の2階にあり、外階段を上っていきます。
2階は通路を挟んで左がカフェ、右側がレストランに分かれています。カフェは軽食やケーキ
がメインですがレストラン側はカジュアルながらもコース料理が用意してあり、インテリアも
洒落ていてモダンなデザイン。迷わずこちらに入店しました。ランチでの利用です。
店は小さく、細長いですが、居心地は悪くは無いです。
 
 
 
このレストランのテーマは、ヘルシーな和食テイストを洋風にアレンジしたジャパニーズ
フレンチだそうで、メニューにあった「BOBOSオリジナル野菜釜 」が気になりこれを注文しました。
グアバジュース 、サラダバー 、BOBOSオリジナル野菜釜 、バゲットのセットで1650円。
リーズナブルな値段です。まずグアバジュースがやってきますが、これが美味しい!
甘くて濃厚な果実の味。
 
さて野菜釜は旬の有機野菜を500℃の高温釜で蒸焼きにする名物料理 で
味付けは塩とオリーブオイルのみだそうです。柔らかく繊細な歯ごたえの
野菜が上品でジューシー。味付けも自然なので野菜の美味しさが上手に引き出されて
いました。あまり期待していなかったのですが想像以上に美味しい料理でした。
 
今年の夏休みも「エルミタージュ・ドゥ・タムラ メルシャン美術館店」を
1年ぶりに再訪いたしました。相変わらず予約を取るのが困難で今回も
夏休み中だったせいか、8月下旬はほとんどの日が予約で埋まっており
1日だけ空いていた、その日に予約をお願いしました。
ちなみに昨年の記事です。↓
http://k-bigstone.spaces.live.com/blog/cns!475C295230506CB9!2351.entry
今回も【Aコース】¥5,250税込・サービス料別)を予約。
 

アミューズ ・前菜3品 ・魚料理 ・肉料理 ・デザート2品 ・コーヒーです。
コースの種類も予約時に決めてしまったので当日、メニューはテーブルに
持ってきていただけませんでした。ですので正式なコース名や料理名は不明です。

まずアミューズに「メロンのサラダ仕立」です。
冷たいメロンにジンジャーやレモンのソースとパルメザンチーズをかけてあり
その素材の組み合わせに驚きました。食感は夏のシーズンにぴったりで
美味しくいただけました。視覚的にも涼しげで良いですね。

前菜は「稚アユのパートフィレ包み揚げ梅酢ソースとサラダ」
これも食感は良いです。包み揚げのパリっとした感じとソースの
甘酸っぱい組み合わせが絶妙です。
次の前菜は「とうもろこしのムース コンソメジュレとボタン海老」
コーンのムースは甘くまろやか、コンソメジュレとの調和も素晴らしい。

スープは「ヴィシソワーズ」
これはアクセントに紫芋の薄いチップが載せてあり視覚的にもグッド。
滑らかな味わいは素敵です。

魚料理は「コチをカダイフでサンドしたもの」
カダイフはパリッと仕上げてあり、コチの食感も柔らかく下のソースとの
相性も良かったです。

 
肉料理は「和牛のステーキ」
これも美味しいですが、今までの料理が独創的だったので、ちょっと安定路線?
意外性はあまりなく、ちょっと残念でした。

 
デザートは2品
オレンジとスイカのジュレにシャーベット。
これはスッキリと爽やかな口直し的なデザートです。
アヴァンデセール的な意味があるのでしょう。

もう1品はカラメルバターアイスとグレープフルーツのシャーベットにマンゴーの
ソース。こちらはボリュームがありますが、素材的にも視覚的にもやや平凡。
しかしこれも夏のデザートとして季節的には美味しくいただけました。
 

今回も量は多目で味のバランスを考慮するとCPは良いと思いました。
サービスは相変わらず二人でこなしていて、ちょっと気が廻らないような
感じもしますが、昨年より硬さは取れてきたように思います。
 

 
ちなみに下の画像は軽井沢にある「エルミタージュ・タムラ本店」のダイニングルームです。
こちらは重厚でクラシックな雰囲気です。
 
忙しくて更新ができず、今更感のある夏休みレポートです。
2学期が始まっているのに遅れて提出する夏休みの宿題みたいですね。(笑)
 
今、長野県軽井沢で、気になっていたレストランの一つに行ってきました。
それは「ホテル ブレストンコート」の「ノーワンズレシピ」。
 
いまや「リゾート再生のカリスマ」「観光カリスマ」と称される星野佳路氏。
アルファトマムやリゾナーレ小淵沢を経営再建した手腕は高く評価されています。
氏が社長を務める星野リゾートグループのリゾートホテルが「ホテル ブレストンコート」で
中軽井沢の観光名所にもなった「石の教会 内村鑑三記念堂」を擁しウェディングでも
高い人気を誇っているようです。シーズン中では1日20組の挙式を行うほどの大人気
だとか。事実、私がランチに訪れた8月下旬の土曜日のランチタイムだけでも5組の
新郎新婦を見かけました。その訪れたメインダイニングがこの「ノーワンズレシピ」です。
ダイニングルームはもう一つあり片方はバンケットルームで宴会専用です。折りしも
ウェディングの真っ最中でした。実は昨年の8月上旬に「軽井沢スイーツ博」の見物のため
ここを訪れたのですが、このバンケットが会場に使用されていました。
 
私達が案内されたもう片方のダイニングルームは庭園を望むウィンドウ沿いに小部屋が
設けられ、そちらは2組が披露宴を開いておられました。こちらは少人数のパーティーでした。
 
披露宴が開かれていても音は上手く遮断され仕切りのガラスウィンドウから写真撮影の
ストロボの光が時折、漏れてくる程度で、あまり気にはなりません。ガラスの開口部分も
高めの位置にあり宴会の全容は見えないように配慮されています。
 
 シェフは「ボキューズ・ドール国際料理コンクール日本大会2005」で史上最年少優勝を
果たした浜田統之氏。現在、まだ33歳の若手です。
 
注文したのは季節のランチ5000円です。内容は
【les Entrees】
岩魚のコンフィーと軽井沢ファーム依田さんが作った
     無農薬野菜のガルグイユ 初夏の香り
 
 
【Les Soupes】
本日のスープ  コーンスープにアスパラガスのアイスを浮かべて
 
 
【les Poissons】
カンパチのポワレ 林檎とケッパーのソースグルノーブル
    ハーブサラダを添えて
 
【Les Viands】
豚の「スペアリブのコンフィーと杏のロティー
    エピスの香りソースムータルド
 
 
【Les Desserts】
 
パンナコッタに桃のスービットと白ワインの
    ジュレを載せて
 
【Cafe ou The】
食後のお飲物 コーヒーあるいは紅茶
 でした。
 
料理は一言で言って、やや軽めな味付けですが長野県産の素材を生かして
丁寧に手を加え調理されているので上質な味わい、満足感も高いです。
特別、個性的な料理ではないが平凡な仕上がりではなく美味しいと思います。
前菜の野菜と岩魚のコンフィは見た目は地味ですがリゾート地らしく爽やかな味。
スープのコーンスープは甘く、さらにアスパラガスのアイスも添えられていて
デザートでも良いのでは、と思うほどですが、くどくは無くすっきりしています。
カンパチのポワレも林檎とケッパーのソースグルノーブルという少し
風変わりな味付けですが美味しいですね。
スペアリブのコンフィーもやや甘さのあるマスタードが絶妙で美味しかったです。
デザートも最高です。美味しい桃がたっぷりと使われていて、見た目もゴージャス。
甘いが、これも爽やかな味でした。軽井沢の豊かな自然環境に包まれながらも
粗野な雰囲気にはならず洗練された風格を漂わせる別荘地に相応しい料理でした。